いのち支える市町村キャラバン
去る9月11日「木曽圏域いのち支える市町村キャラバン•地域福祉のあり方に関する意見交換会」が開催されました。
数年前まで全国で3万人を超える自殺者が出て、社会問題化し、自殺対策に向けて国を挙げて取組が始まりました。県も平成28年9月に日本財団と「いのち支える自殺対策プロジェクト」を協定して取り組んできています。
今回は、その活動の一環として行われ、阿部知事からのメッセージの伝達や意見交換が行われました。
全国では平成21年のピークにおいては、3万2千845人の方が亡くなられ、県内でも546人の方が亡くなられています。
その後、徐々に減少して来てはいるものの、平成28年には全国で2万1千897人、県内では368人となっているとのことでした。木曽地域においては、平成22年の15人が最多で、平成28年は3人というとの事です。
また、全国的に若者の最大の死因が自殺であるというショッキングな事も告げられました。
自らがそうした道を歩まねばならなかったかの理由は様々ですが、本人もそうですが周りの家族や友人、地域の皆さんにとっても余りにも哀しいものです。周りの遺された方は「何で気付いてやれなかったのだろう」、「あの時にしてやれた事があったのでは・・」等の後悔が引きづってしまう事が多いのではないでしょうか。
自殺に至るまでの危機経路は様々ですが、例えば失業者が生活苦となり、多重債務を抱え、うつとなり自殺という様なケース、子どもを持つ世代では子育ての悩みから、夫婦間の不和からうつになり最悪の選択をしてしまうようなケース、イジメからひきこもり、うつとなり将来への不安から引き起こすケースなどがあると紹介されていました。
何れにしても心が追い込まれていく事であり、なかなか外面では分からない、見えにくいものですが、実は外にシグナルを出しているケースが多いのではないかと私の経験から感じます。
担当者の方は「自殺対策は実は地域づくりである」と云っておりましたが、まさにその通りだと思いました。家族や地域の中に本人の異変を感じたらそれを助け、支えるシステムを創っていくことが求められていると思います。また、行政に携わる者として相談に来た人、或いはそこに来れない人などありますが、寄せられる情報に耳を傾け、気づきを磨いていく事が本当に重要だと思いました。
人の命を支えるというと非常に重い課題ですが、普段の会話や挨拶などの中から解決する糸口があるものと改めて感じました。
△知事メッセージを原連合長受け取りました。
△それぞれの町村での取組みを誓い、横断幕を掲げました。
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