砂防講演会(中津川市四つ目川災害を教訓に)

大屋誠

2019年08月27日 07:54

今を遡る事、昭和7年8月26日に岐阜県中津川町(現在 中津川市)に死者2名、流失家屋73戸、埋没家屋94戸、半壊家屋203戸という被害をもたらした土石流災害が起こった。それを語り継ぐために中津川市では毎年この日に祈念式典を行っています。
今年も中津川市中央公民館で砂防講演会が開催されたため、木曽南部直轄砂防推進協議会のメンバーとして参加させて頂きました。災害が起こってから既に 87年という長い歳月が経ていますが、関係者の災害の記憶を決して消さないという決意が感じられました。

△加藤中津川地区災害対策協議会長さんの挨拶



△中津川社協の皆さんの災害ボランティアを理解してもらう為の寸劇です。被災者が支援を受けるにあたって家に入る事や気兼ねなど悩む事ポイントを押さえて住民に分かりやすく、また、民生委員や社協職員などの役割も分かりやすいものでした。




△今井一之国土交通省砂防部長の特別講演


昨年の西日本豪雨災害における避難行動の実態を振り返り、人的被害が発生した53件について災害発生前に全ての自治体で警戒情報が発表されていた。そのうち70%に当たる37件については発災前に避難勧告等が発令されていたという事でした。
また、避難した方々へのアンケートでは避難を決めたきっかけは浸水、川の氾濫などの環境の変化が34%、消防、近隣の方達の呼びかけ32%、そして、防災無線、テレビ、その他などが35%という事でした。
国ではここから浮かんでくるのは、住民の避難は直接的な危険が迫らないと避難しないという事であり、また自治体から情報を流れても避難行動に移らないという事だという事でした。いざという時は近隣の呼びかけや住民自身が自分の住んでいる警戒区域を正しく認識しておく事が大事な事と強く訴えていました。
まだまだ、台風や秋雨前線による豪雨が心配される時期ですが、皆さんも配布されたハザードマップを今一度確認して下さい。


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