お節句祝う皐月

大屋誠

2020年06月02日 06:37

 やっと6月に入りました。短かった様な長かった様な今年の5月でしたが、私自身は取り敢えず健康で過ごせたことに感謝です。
 
 さて、6月というと木曽地域では男の子の無事な成長を願うお節句の季節です。そして、木曽といえば『朴葉巻(ほうばまき)』のシーズンです。1日から作り出すと聞いたので特産品開発センターに出かけました。

 毎年のことでこの時期にセンターに行くのは勇気が要ります。何故かって?センターだけでなく木曽地域の朴葉巻は一つひとつが手づくりのため働いている方は黙々と作業しなければ間に合わないからよそ者が暇そうに行くと、お邪魔虫になるからです。

 餡を作り、米粉を練った生地で餡を包み、それを一つずつ朴葉で巻き、畳で使われるイグサで縛り、さらにそれを蒸して冷まして完成という手間がかかるものです。
△センターに行くと宅配便の方が第一陣の発送を受け取りに来ていました。「取り敢えず現段階でこれだけ、また後で何回か出来たら来なければ」と宅配のお兄さんの言葉



△中に伺うと、出来上がった朴葉巻が熱を冷ますため並んでいました。朴葉の野趣味あふれる匂いが立ち込めて木曽の人間のDNAを揺さぶります。



△大量の餡を煮ています。米粉など全て上松町の農産品の手づくりにこだわっています。



△ここが一番の戦場です。手際よく餡を丸めながら米粉で練った生地で包んでいます。声をかけられる雰囲気ではありません。聞いたところ、今日は2500個の注文が入っているとの事です。ふぇ〜大変です。



△出来上がった朴葉巻、5つでワンセット、木曽の春を祝う一品です。





△上松のお節句の風景、鯉のぼりがいいですね。大きな鯉のぼりは田舎ならではの風景です。ちょっと風がなく残念でした。



△しょうぶ湯、昔はお節句にお風呂にショウブを入れて頭に鉢巻きのように巻くなど楽しみました。ショウブの匂いはアロマ効果があったのか、何とも落ち着いた覚えがあります。


根元が赤いのが特徴ですね。「何れがあやめかカキツバタ」と云われる“あやめ”“カキツバタ”も葉や花もは似ています。他にもハナショウブが有りますが、下の写真のショウブは植物学的は違うそうです。ハナショウブはアヤメ科、ショウブはサトイモ科(近年は違うという説も?)だそうです。