駒の山開き
昨日までの梅雨空が嘘のような気持ちの良い空気が流れる中、駒ヶ岳開山式が行われました。
△駒ヶ岳の様子
例年ならば“敬神(けいしん)の滝”で行われる開山式ですが、今年は会場へ通じる道が通れないため滑川の河川公園予定地での開催となりました。
新型コロナの影響で参加が危ぶまれていた駒ヶ岳を霊山として崇敬している犬山市乾山講(けんざんこう)の皆さんも、19日の全国の移動自粛の解除により例年どおり参加されました。
警察、山岳会、遭難対策協、山小屋経営者など関係者が一堂に介しての開山式でした。
△村田副町長の開式の言葉。村田副町長は山岳会のメンバーでもあります。
△徳原宮司さんのお祓い
駒ヶ岳を主峰とする中央アルプスは今年3月に従来の県立公園から『国定公園』に格上げとなりました。また、絶滅したと言われていた『雷鳥』が一昨年発見され、今年改めて確認されました。
県の現職時代、自然保護課に勤務していたときには木曽地域では、御嶽山で約30羽ほど確認されていましたが、駒ヶ岳では昭和44年以降確認されていませんでした。
雷鳥保護は、信州大中村浩教授が研究していますが、人工的な繁殖は難しいと言われていました。
現在、その雌に乗鞍岳で採った卵を抱卵させるという実証実験も国によって取り組まれています。
近い将来、駒ヶ岳のハイマツの間を走る雷鳥とヒナの姿が見られると山登りの疲れも吹っ飛ぶくらい嬉しいでしょうね。是非、成功して貰いたいと期待したいところです。
駒ヶ岳の山そのものが御神体で、亡くなると、ご先祖様の霊がお山に還ると信仰する犬山乾山講の皆さんは式典終了後、熱心に霊神碑の一帯の草刈りなどをしておられました。
今年の山小屋の多くは営業は難しいとお聞きしましたが、早く収束して駒ヶ岳の自然の美しさを満喫出来る日が来ることを願う式典となりました。
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