防火の誓い新たに(消防記念日行事)

大屋誠

2021年11月08日 10:19

 8日早朝、町消防記念日行事として毎年実施されている模擬火災訓練を伝える防災無線が町内に響き渡り、その後、サイレンが鳴り響きました。
 まだ陽が上らない早朝、中央アルプス駒ヶ岳の山嶺も空気は張りつめた感じでした。
△駒ヶ岳


 発災場所の北野地区では、平成25年に火災が発生し、高齢者の方が亡くなったという本当に痛ましいことが起きたところでもあります。その時、私の自宅から見て木曽川の対岸に浮かぶ赤い炎が見えたのを今でも忘れません。
 以前にも書いたと思いますが、上松町は火災が多くかつては「やけ松町」と揶揄されていました。それは民家の構造が木造の建物がほとんどで屋根は檜皮葺きというものが原因であったと思います。
 昭和25年の“上松大火」に建てられた旧役場庁舎が「ひのきの里」であるにも関わらず、ガッチリとした鉄筋コンクリート構造であったのも、その歴史があるからです。新庁舎も建てられた場所が準防火地域である為、木造の柱部分の燃焼載荷試験で柱材を2時間燃やしても耐えうる構造となっています。
△燃焼実験の柱です。役場2階に展示してあります。



 模擬火災訓練では町唯一の定置式ホースによる低地からポンプアップして上段の北野地区に引き揚げていました。
△上段の定置式ホースの様子


 火災のほとんどは“人災”と言われています。高齢者が多くなる中で特に火の扱いには注意して行かなければなりません。
 犠牲者が出た地域での訓練はそうした思いを新たにさせてくれる消防記念日行事となりましたと

 
 
 
 

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