GW祭典(その2 若宮神社例祭)
30日早朝、町に春を告げる若宮神社例祭の神遷の儀があり参列させていただきました。
西小川の北野地区の山上に若宮神社はあります。毎年でしたら、ここで町無形文化財である獅子神楽「葛の葉」が奉納されるのですが、今年は見送ったということです。
「葛の葉」は安倍晴明の物語を題材にしたものですが、獅子(実は人に化けた“狐”)が子ども(晴明)との別れを嘆き悲しむ様子を演目にしたものです。
狐が獅子とは少しややこしく感じるかもしれませんが、見ていくうちに惹かれると思います。人に化けていた狐が本性を徐々に現して行くのも必見です。
この見所は障子に子どもに別れを告げる文を残すのですが、狐=畜生故に普通の文字が書けず獅子が口に咥えて書いていきます。この獅子舞は下伊那地方に残っていると聞いた事がありますが、それは手で書くとのことで、口に咥え「普通」、「裏文字」「横文字」、「逆さ文字」などで去り状を書くもので獅子の小さな見えるところで書くのは相当に修練を積まなければ出来ません。
以前伝えていた方が亡くなって、継ぐ方が一人となってしまったことから、是非とももう一人欲しいと思っていたところ、一人の若者が手を上げてくれたと長老の方はとても喜んでいました。
そんな話をお聞きしながら、町の貴重な伝統が失われずに伝わった事にホッとして美味しい御神酒を頂きました。
△神遷の様子です。
小川里若連の獅子舞は一番古い形を残していると言われています。
関連記事