4月27日にオープンした観光協会が主催した赤沢自然休養林の開園式とその前に行われた安全祈願祭に出席出来なかったため、GWの中日となる2日に視察に出かけました。
途中の姫宮神社に立ち寄りました。姫渕から少し奥まった所に鎮座する神社はひっそりと変わらず佇んでいました。
△入口の鳥居が目印です。
吊橋を渡ると程なくして神社に着きますがうっそうとした檜の木立に囲まれて祀られています。平安時代末期の平家全盛時に京都から追われた兄を尋ねて平家の追手を逃れてきた姫君がこの地で追手から逃れられないと知り入水したという伝説が残っています。
また、この近くには姫が身に付けていた麝香の袋を落とした小さな川が“麝香沢”という名前を付けられて残っています。
その姫を哀れと思った里人が霊を慰めるために建立したと伝えられていますが、神社の元のあった場所はこの近くの高倉地区にあったものを分祀したと先代の徳原宮司さんに聞いた事があります。
△静寂な木立の中に祠はあります。
この場所には檜の合体木(近接する二つの別々の木が成長するに連れてあたかも一つの木となるもの)があります。
△合体木
安全祈願祭ではこの他伊勢神宮の皇大神宮と豊受大神を祀る祠と山仕事で犠牲となった皆さんを慰霊している慰霊碑をお参りします。
実は4年前まではこうした赤沢自然休養林内にある社などでの安全祈願祭はやっていなかったのですが、毎年災害が起きたことや熊による人身事故が起きたことから観光協会からやった方が良いのかと話があり、観光協会主催で木曽森林管理署と町の関係者で安全祈願祭を行うようになりました。
神頼みではないですが、実はそれ以来台風接近での事前の道路通行止等は除き、大禍なく赤沢は開園できています。
△伊勢神宮を祀った祠。町民でも知らない人が多いスポットです。以前の式年遷宮の御杣始祭に奉仕した皆さんが中心となって建立したものと思いますが今では謂れを知る人はいません。
その横には現在の上皇陛下が赤沢に宿泊された時の去来荘の警備用の鉄塔が錆もなく立っています。
△鉄塔です。この二つは町民の多くが知らない穴場スポットといえます。
△慰霊碑は森林鉄道乗り場の入口にあります。
この日はGWの間の平日ということで混雑しておらず、また前日までの雨が上がって気持ちの良い空気を全身に浴びてまさに森林浴日和となりました。
途中、森林鉄道に従事する皆さんやNPO、更には営業している皆さんとお話させて頂きました。
森林鉄道、御杣始祭の御神木伐採跡地、そして小川に沿ってピンクに咲く『アカヤシオ』など素晴らしい赤沢の自然を堪能して来ました。
△森林鉄道
△御神木伐採跡地の株は三方から斧入れした様子が分かります。
△ボランティアの皆さんが各コースに敷き詰めたウッドチップの柔らかな感触は歩く人には優しい。またひのきの根を傷めません。
△渓流沿いに自生するアカヤシオのピンクの花は例年でしたら終っている時期ですが今年は遅い開花でGW期間中ギリギリ咲いています。
今年も森林浴大会などのイベントの他、体験者に好評の清流とサウナを交互に行き交うテントサウナも計画されています。オーバーツーリズムにならないよう静かに自然を満喫したい方、最近心が疲れているな〜と思われている方にはぜひお薦めです。
ご来園をお待ちしています。木曽森林管理署のスタンプラリーもやっています。