里の春を彩る祭り(その4 駒嶽神社例祭)

大屋誠

2024年05月03日 09:40

 5月3日、国の選択無形文化財、県指定無形文化財の太々神楽が一子相伝で伝えられている駒嶽神社例祭にお招き頂いたので出かけました。
 このブログでも何回か紹介し、アップしていますのでご承知の方もいると思いますが、神社は東里地区にあり、上松にある5神社の内で最も古く格式が高い神社と云われています。
 安土桃山時代には豊臣秀吉が行ったとされる『醍醐の花見』の様な里人の山遊びにも通じる事があったので、我が家もそうでしたが、春になるとこの日が来ることを大変待ち遠しい住民がいました。
 そのため駒ヶ嶽神社を呼ぶときに「古宮」は「降る宮」に通じるということからそうした読み方をしてはならないと親からも云われるくらいでした。
 神社につながる参詣道を進むと修験者が修行した巨石、講の皆さんが建立した霊神碑が迎えてくれました。
△修行した巨石と霊神碑群




△例祭に当たり宮司がお祓いをします。


△神事にお供え物を神前に捧げます。慎重に5人の神官が務めます。一番初めは宝剣です。




 奉納する神楽は十三座ありますが、扇や鈴、刀、鉾などの道具を使うものから、衣装を使いながら舞う『御神入の舞』などがあります。何と云っても緩やかな笛と太鼓の音に合わせた舞は優雅な爪先から入る足運びが特長といえます。
△爪先からの足運び


 舞の中には田植えの所作が入っているもの、必ず四方を払うためそれぞれ回って舞うものなどいろいろですが、平安時代の世を彷彿とさせる舞いです。
 良い天気にも恵まれ紫、緑などの古式豊かな狩衣の衣装が映えるお祭りです。
 上松に伝わる伝統行事が今年も繋げていただいたことの感謝です。
 最後に観る人を惹きつける「四神五返拝」(通称 天狗の舞)、「三剣の舞」をお送りします。