治水事業促進大会
11日に引き続き12日は治水事業促進全国大会が開催され参加しました。全国から458名の市町村長が集結しての大会でしたが、自然災害が年々増えてきているのと比例して参加者が増えて来ているのを感じます。
総会の冒頭で移住について雑誌『ソトコト』で編集長をしており、内閣官房、総務省、国土交通省農林水産省、環境省の国の委員を務めている指出一正(さしでかずまさ)氏から『私たちは流域から幸せを見つける〜関係人口とリジェネラティブ〜』と題して特別講演をお聞きしました。
指出さんご本人も二つの場所を拠点として生活しているそうで、「観光以上移住未満」の“関係人口”を提唱して活動しているそうです。自らも釣りが趣味で水辺環境に親しんでいるとのことでした。
確かに今私たちの生活の中で、例えば私の近い所で木曽川に対してどのように感じているかと思うと災害を引き起こす怖い場所などが強く意識しているかもしれません。
指出さんが言われた『川に目を背けないで欲しい』という訴えは私が忘れていた事を思い起こさせてくれました。
△指出さん特別公演
△脇雅史会長挨拶
脇会長の挨拶の後、国土交通省笠井治水課長さんから治水事業の事業概要について説明がありました。その中で資材価格等の高騰が予算に与える影響は資材価格で1.37倍、人件費で1.2倍となっており、その影響で工事価格が39%増となっているそうです。
来年度予算確保についてはこの点を熟慮して行かなければならないと感じました。
また、その後山形県戸沢村加藤文明村長さんから『山形県戸沢村における令和6年7月豪雨災害について』と題して意見発表がありました。戸沢村は秋田県に近い所にあり、昨日の災害復旧大会で意見発表があった酒田市に近い場所にあります。
最上川の古口観測所の氾濫危険水位が8.2mにところを観測史上最高水位10.57mに上昇して内水氾濫が起こって集落や田畑まで一面水の上になってしまったとの事でした。
動画で被災状況を見させて頂きましたが、それはまるで宮崎駿監督が描いた『千と千尋の神隠し』に出てくる一コマの“顔なし”と千尋が汽車に乗って行く風景を思い出させるような想像を絶する光景でした。
一刻も早い復旧復興を願うものですが、幸いにも犠牲者や負傷者は出なかったとの事です。
得られた教訓としては豪雪地帯であるので家屋の基礎高が高かった家が多いのでその住宅の『絶対的安心感』、『避難しなくても』、『安全だから』という先入観が避難を遅らせ最終的にヘリによる救助になったと分析しておられました。
条件が重なるとという前提ではありましたが、最近の災害はその条件が重なる事があまりにも多い気がします。
11月に入っても台風が発生し、日本列島に近づきつつありますが、今後の進路と離れていても大雨になる可能性があります。充分な備えをお願いします。