あげまつ彩時記

　３月に入りいよいよ卒業式シーズンが始まりました。４日には長野県林業大学校の卒業式が木曽町の木曽福島体育館で挙行されました。私は木曽山林協会長として出席しました。
△会場の木曽福島体育館


　この日卒業したのは第４５期卒業生２０人（全員男性）です。２年間の大学校生活は全員が寮生活を送りました。就職状況は中宿校長さんにお聞きすると５５社からの求人があり、好調だったとの事でした。
△学校関係者や家族に見守られる中、入場です。


　一人ひとりの名前が呼ばれ、中宿大学校長より卒業証書が手渡されます。同時に専門士（林業専門課程）の資格が与えられます。
△卒業証書授与


　約４０年前に木曽地域に林業を専門とする大学校を創ろうと関係者が一丸となって運動していたのを当時木曽山林高校（現　木曽青峰高校）に勤めていた私は感慨一入（ひとしお）の卒業式です。
　大学校は実際に林業や森林作業に携わりたいと希望する若者が実学を学ぶ場として創設され、それが今でも建学の精神として息づいています。
　成績優秀と他の模範となる学生には最優秀賞や初代校長の只木良也先生（現　京都府立林業大学校長）から贈られた『只木賞』が贈られました。
△優秀者の表彰


　送辞には一年生からは屋久島研修に出る時に手を振って見送ってくれたこと、レポート提出に当たって助言してくれたことなど感謝の言葉がありました。卒業生の答辞では学校教職員、両親家族への感謝の言葉が述べられました。
△送辞、答辞の様子




　式典終了後に退場する学生を見てみると、少し涙ぐんでいる様子も窺えました。今年の学生は全員が男性でしたが、屋久島や北海道への研修、地元のお祭りに皆んなで参加した思い出を胸に卒業していきました。
　こうした若者が次代の杣人や林業人に逞しく育っていただきたいと願う卒業式となりました。