2023年11月22日

上京シーズン2(その2 危機管理トップセミナー)

 全国町村長大会を午前中に終え、次に総務省消防庁主催の『全国防災・危機管理トップセミナー』に参加しました。
 このトップセミナーは主として災害時等の危機管理における首長の対応について実際に被災した方々からその体験談を生の声で聞くことができる貴重な機会です。
 災害時、或いはそれが起きる前の市町村長の責任・心構えについてはこのセミナーでしっかりと研修させていただきました。
 今でも出張時の背中のバッグには全町の地図と木曽郡の地図を持ち歩いており、私の不在時に緊急事態が発生した場合、『災害対策本部は立ち上げを了承したか』、『災害対策本部の設置時刻の指示または確認を行なったか』など10項目の指示すべき事項を記したメモを免許証に挟んでいて、いざという時に備えています。
 幸い未だにそれらは使われた事はありませんが、いつ何が起きるか分からないのが現実です。
 そう言えば、このセミナーを始めて受けた7年前の町長就任直後、北朝鮮からミサイルが発射され、始めてJアラートが全国に発した時に、当町でJアラートが作動しなかった事がありました。その時に思い出したのはこのセミナーでの危機管理に当たっては、『先ずは首長が直接住民に語ることが重要』という言葉を思い出したから直ぐにアナウンスしました。
 その時のセミナーの一番最後にJアラートについての説明がありましたが、「それで私はどうすりゃいいの??」という疑問を抱えたままで帰って来ました。
 その1〜2週間後に起きたJアラート事件で、NHKニュースの全国版で作動しなかった町村として3市町村が実名で報道され、当町が取り上げられ報道各局が一斉に集まって大変でしたが、住民に直ぐ町長が呼びかけたということが逆に評価されての取り上げ方でしたのでホッとした事を今でも覚えています。
 危機管理は対応が一度遅れれば、後手後手となってしまうという事となり、重要な事実関係よりもそれ自体が問題となり得ます。
 今回のトップセミナーでは千葉県鋸南町の白石町長さんが令和元年15号台風災害時を通じて感じた事を講演していただきました。
 白石町長さんは災害を通じて“町長として感じたこと”として大きく4つの事を挙げておられました。
 『情報の重要性』町長としての強い意志と明確な指示、『全員でやる、全員がやる、全員にやらせる』チーム感、一体感の醸成、『積極的に外部の力を活用』、『不安は大敵』町長は明朗、鷹揚に構えるという事でした。
 示唆に富む話があり、いざという時に役立てるよう、私自身も更に研鑽しなければと感じたセミナーでした。
△トップセミナーの様子。白石町長さんの講演
上京シーズン2(その2 危機管理トップセミナー)



 

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Posted by 大屋誠 at 11:23│Comments(0)
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