2023年09月03日

才児の槌音

 用務に急遽空きが出たので、上田の養豚業者「タローファーム」さんが進めている第二農場の建設の進み具合を視察に行きました。
 下界の暑さを忘れるようなと言いたいところですが、やはりここも暑かった。でも暑いわりには高原に時折り吹く風が乾いた感じで身体には心地良く感じました。
 3月1日の地鎮祭以来の訪問となりましたが、建設現場まで行く道路も一部橋の架け替えが残っているものの、舗装されており以前のガタガタ車の腹を擦ることもなくスムーズに上がって行きました。
 現場に着くと3月の時の現場とは見違える様な光景が広がっていました。トラックやシャベルカーなどの重機が入り、まさに建設現場でしたが、不思議に騒音も気にならない感じでした。
△駒ヶ岳を望む現場




 3月からの基礎工事が終わり、7月からは建屋の建設が始まったとの事で、排水処理施設の巨大なラグーンも少しずつ姿を現し始めていました。
△こんな感じです。


 帰りに牛の放牧場を見たら、牛が不思議そうに私たちの顔を見ていました。
△工事の音もほとんど気にならないのか草を喰んでいました。


△現場事務所にはタローファームの目指すものとして『豚を育てて 人が育つ会社』のキャッチフレーズポスターが貼ってありました。


 来春には繁殖豚を入れるそうです。下界は暑いシャバですが、才児は夏は過ごしやすい快適な環境となるのでしょうか。

   
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Posted by 大屋誠 at 15:03Comments(0)

2023年09月03日

砂防を学ぶ(その3 木曽南部直轄砂防協議会総会・研修会)

 8月30日に当町のひのきの里総合文化センターにおいて木曽南部直轄砂防推進協議会総会・研修会が開催されました。
 昨年度から私が会長に就き、国により進めている木曽南部直轄砂防事業の推進を図るために大桑村、南木曽町と上松町の3町村でこの協議会を組織しています。
△総会の様子です。貴舟大桑村長の開会、私の総会挨拶です。新型コロナの影響で国関係省庁、国会議員への要望・提言活動はなかなか出来ませんでしたが、昨年から復活しており、今年も実施する事で総会において決定しました。




 木曽南部直轄砂防の要望を推進するに当たって特徴的な事は町村議員の皆さんも木曽南部土砂防災ネットワーク議員連盟を組織してともに活動している事です。この様に行政と議員がともに要望する形を取っているのは全国でも四国と当地区だけとの事ですがやはり地域全体でお願いしていくという事は要望を受ける側においても受け止めが違うと思います。
 この推進協議会は45年の歴史がありますが、この協議会の大きな成果の一つとしては、上松において平成元年に滑川に第一砂防堰堤が完成してその年の7月に大規模な土石流が発生して約50年は受け止めるといわれた堰堤が一夜にして埋められたというのがあります。
 この堰堤は昭和53年に滑川が直轄砂防に編入され10年という歳月を経て完成したもので、それがしっかりと受け止めてくれたという事で、今で言う“事前防災”というものがいかに大事であり、危機一髪の状態であったという事だと思います。
 その後、大桑村、南木曽町において越百川、ウルイ沢などで土石流が発生しており、特に平成26年7月の南木曽町梨子沢の土石流では中学生が犠牲となり、家屋全壊16戸、半壊損壊11戸の大きな災害となりました。
 この様に木曽南部3町村は危険と隣り合わせとなっております。
 この日は、国土交通省草野砂防部長さん、中部整備局高橋河川部長さん、同じく森下多治見砂防国道事務所長さん、大野全国砂防協会理事長さん、長野県建設部吉村砂防課長さん、地元の大畑県議会議員さんなど多くの皆さんに華を添えていただくとともに、後藤茂之経済再生担当大臣長瀬秘書にも出席いただき、お祝いの言葉をいただくとともに、研修会も砂防の現状と当地域の事業概要について講演をいただきました。
△講演の様子


 先日の那智勝浦町を訪問した際に、12年前に起こった土石流の爪痕が今なお残る現場を目の当たりにするとその怖さを実感しました。
 そんな話しをしたところ、「那智勝浦町と上松町はどんな関係ですか?」と尋ねられ、「友好都市です。」とお答えしたところ、「私と当時上司であった草野砂防部長さんがその折りに災害復旧に当たったので、今どうなっているのか行ってみたいです。」とのお話しをお聞きしました。
 不思議な縁もありますが、災害現場をいくつも見て来ている国土交通省の皆さんにとっても大きな災害は記憶に残っているものだと思いました。
  
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Posted by 大屋誠 at 14:21Comments(0)