2024年03月02日

匠の卵の技(上松技術専門校 ひのきの里の技能祭)

 3月2日上松技術専門校の訓練生が作製した作品を一般の皆さんに見ていただき、即売する“ひのきの里の技能祭24”が開かれましたので出かけました。
 技能祭は一年間の訓練が修了するこの時期に行われていましたが、新型コロナの影響で5年ぶりの開催、令和に入ってから初めての開催となりました。
 今年の訓練生は23人と、ここ最近では最も少ない人数という事ですが、皆さんの精魂込めて作った作品に加え、開催出来なかった訓練生の作品も含めての展示即売会となりましたので、作品は体育館一杯に並べられました。
 訪れた皆さんの中には卒業生や楽しみにしていたご家族や町内外から多くの方が来訪されていました。
 作品はテーブル・イス、小木工品、収納家具等の3つのグループに分けて抽選されますが、来校した皆さんは真剣な表情で選んでいました。
 また、製作者の訓練生とお客さんとの間で苦労した点など話すことも作品を理解する上で楽しみなことの一つと言えます。
 今回は大型の家具等の数は以前よりも少なかった気がしますが、その分作品数が多く抽選に当たった方も多かったのではないでしょうか。
 そのせいか、いつも当たらない我が家で二つの作品を購入出来ました。
 訓練生は入校時に木工をやっっていた経験者もいますが、ほとんどが一度もカンナなど持ったことがないという素人の方がほとんどです。
 僅か一年間の訓練でこれほどまでに技術を身に付けて行くことができるのはさすが『木工界の東大』と称されるだけのことはあります。
 訓練生は、あともう少しで上松を離れる方もいますが、嬉しいことに地域おこし協力隊で活躍してくれる方もいます。今日の展示会の思い出を胸にそれぞれのご活躍をお祈りいたします。
△作品紹介








 訓練生が作品づくりに最初に挑むのが次の整理箱です。
△整理箱


 ユニークな五、六角形の収納箱がありました。インテリアとしても実用的にも使えるもので訓練生の挑戦する気持ちが伝わって来ました。
△斬新なデザインの収納箱


 全部紹介したいのですが、観たい方は来年のこの時期に上松にお越しください。
 作品の価格帯は最高で4万円台から数千円前後と市価の3〜4分の1という安価で求められます。なお、運がよければですが。
 小林校長先生にお聞きしますと来年の入校予定者は40人近くいるとお聞きしました。求人が給与のアップや少子化に伴う採用枠の拡大などがあり、訓練校への入校生が少なくなることが心配されましたが、景気に左右されないのが上松技術専門校の特徴ともいえます。
 今日の展示会開催にあたり町交通安全協会の皆様が寒い中、交通整理に当たって頂き有難うございました。
   
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Posted by 大屋誠 at 20:24Comments(0)上松町

2024年03月02日

上松から能登へ 支援の輪広がる

 あっという間に正月が明けて2か月が終わり、春を告げる3月を迎えました。正月早々に能登半島地震が発生し、2百人以上の犠牲者が出ました。輪島市など半島の先端地域の揺れが大きかった所ではインフラが壊滅的な被害を受けて復旧作業も急がれていますが、進んでいないようです。
 能登の被災地に自分たちが出来ることで支援しようと小学生、商工会、NPOの皆さんが立ち上がり、呼びかけて集まった支援金を日赤を通じて送って欲しいとのことで3月1日に受領しました。
 小学生は4年生が木曽地域の伝統的な漬物である“すんき漬け』を作り、その売上げを寄付して頂きました。
△小学4年生の皆さんの代表


 また、商工会は先日の“氷雪の灯祭り”に合わせて販売した有志の皆さんがお弁当などの売上を寄付して頂きました。これには趣旨に賛同して購入していただいた多くの町民の皆さんの気持ちも一緒にいただいた気がします。
△商工会の代表の方


 また、NPOひのきの森の皆さんからもご寄付を頂きました。木曽ひのきを多くの人に知ってもらうために赤沢自然休養林でガイドなどで活躍して頂いており、メンバーの一人である野村武敏さんが手作りで観音様を作っており、その収益を今回寄付して頂いたものです。
△野村さんと代表の長瀬さんです。


 若い子供たちから現役世代の皆さん、そしてまだまだ活躍している皆さんという幅広い世代から今回寄付をいただいたことに心から感謝します。
 受け取るに当たり「しっかりと皆さんの気持ちを伝えて、被災地の皆さんが少しでも早く立ち上がれるように伝えてまいります」と挨拶させていただきました。
 また、現在、役場などで義援金を募集していますが、名乗らずに多くの方の気持ちをいただいていることにも感謝です。
 すんき漬けを作った売上げを寄付した小学4年生の皆さんに『すんき漬けはうまく出来た?」と聞いたところ、元気よく「うん」と笑顔で応えてくれました。
 この子たちは木曽地域の伝統を学び、そしてそれを通じて能登半島で困っている人に形ある支援をする事で多くのことを学んだものと思います。
△4年生の皆さん


 また、商工会議所、NPOの皆さんの活動を通じて地域が変わろうとしている力を感じさせていただきました。
△商工会、NPOの皆さん




 『情けは人のためならず』ということわざがありますが、近年の自然災害が頻発化、激甚化していることを考えるといつかは自分の身に降りかかるかもしれないというリスクをしっかりと受け止めて備えておく必要があります。  
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Posted by 大屋誠 at 11:34Comments(0)