2025年03月15日

伊勢神宮式年遷宮に向けて(御杣始祭 三つ紐合同練習その2)

 午前中の伐倒が終わり、午後は化粧掛けを行いました。切り倒した木材の木口に天皇家の紋章である16弁の菊を模した形に斧(ヨキ)一本で整えていきます。
△斧(ヨキ)です。
伊勢神宮式年遷宮に向けて(御杣始祭 三つ紐合同練習その2)


 斧はヒゲが剃れるくらいに研いで行くと聞いていますが、実際に持ってみると重量は相当にズッシリ来ます。
 伐倒に当たっては振るっていましたが、今度は慎重に集中してやらなければならない繊細と大胆が要求される作業です。
△始めはこんな木口(こぐち)の感じです。
伊勢神宮式年遷宮に向けて(御杣始祭 三つ紐合同練習その2)


 最初は檜皮の部分を受け継がれて来た寸法にナタで切り落としていきます。
△檜皮の切り落とし
伊勢神宮式年遷宮に向けて(御杣始祭 三つ紐合同練習その2)


 いかついヨキは数ミリの厚さで形作っていきます。
△徐々に16弁の菊の紋章が現れて来ました。
伊勢神宮式年遷宮に向けて(御杣始祭 三つ紐合同練習その2)


 この作業は刃が切れ味が鋭くないとただ当てているだけになってしまうという事は素人の私でも分かります。
 化粧掛けの作業だけで2時間近くかかりましたが、皆さんこだわりがあってこの部分はもっと削った方が良いなど話しながら楽しく取り組んでいました。
 終わりに橋本杣頭さんから御礼の言葉が述べられ、全員で材の前で挨拶して日程全て無事に終わりました。
△挨拶する現代の杣人たち
伊勢神宮式年遷宮に向けて(御杣始祭 三つ紐合同練習その2)


 当日は木口に白い紙を貼り、御神木には菰を被せて翌日の御神木祭で町内で曳行されます。
 「裏木曽の人達との三つ紐の文化的交流、そして後世にもしっかりと伝えて行くために」今回の合同練習会を言い出した一人として、まさかこんなに盛大な事になるなんてと驚きつつも無事終えた事、それまでの間の木曽森林管理署、中部森林管理局の皆さんに感謝するとともに、厚く御礼申し上げます。
 興味のある方は6月3日御杣始祭、4日は町内の曳行と御神木祭、5日は駅前での木曽地域に伝わる伝統芸能の披露と物産展、6日の早朝には駅前からの奉送行事が予定されています。
 また、普段は通過する特急も臨時停車する予定ですので、詳しくは町観光協会までお問い合わせ下さい。
 関係者の皆さんの取組みに改めて感謝申し上げます。


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Posted by 大屋誠 at 16:12│Comments(0)上松町
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