2020年09月01日
サルとの闘い
今日、木曽建設事務所の職員の皆さんと正島坂付近の急傾斜地に生い茂る樹木について現地を調査しました。
△現状について説明する住民代表と建設事務所及び町職員


特に今年はこの急傾斜地区に身を隠しながらサルがいつにも無いくらいに幾度となく出没しているとの事で、地区住民からも対策について要望が出ています。
建設事務所との事業調整会議は9月下旬に予定されていますが、小林木曽建設事務所長さんに要望したところ、それより前に現地を見ようという事で実現しました。
この正島坂は通学の子供たちや通勤の人が多く歩く場所です。今のところ農産物への被害に留まっているとは言え、JRを挟んで新庁舎があるなど、中心街に近いところでもあり、人的危害を及ぼすが危惧されます。
この群は、南の寝覚の床方向から木曽川沿いに北上してくるものと推察されます。高い木に登って先ず始めに。”斥候“のサルが来て様子を見て本隊を招いています。私はこの寝覚の床付近で畑をやっていたので、何度かその様子を見ていました。
『ヒュー、ヒュー』という声がして直ぐに本隊が来ます。畑を上も横も全部囲って畑を作っていた人に私が「今年はサルにやられなんで良かったね」と言うと、「明日あたりに取る」とのご返事がありました。一時間程して再び訪れると、さっきまであった玉ねぎがちょっと散乱していました。
『あ〜早めに取ったんだ』と思いましたら、隣の人が来て「30分程でサルにやられた」と落胆していました。何でも人間が出入りしていた入口に少し隙間があり、中に入ったサルが外のサルに渡していたと云います。連携プレーが出来るサルに脱帽ですし、人が出入りしていた様子を何処かで見ていたという観察力と知恵に脱帽です。
サルは隠れながら用心深く来襲しますが、とても頭は良い動物です。それを逆手にとって斥候が登る大きな木を伐るなど、彼らが来るルートの環境を変えてやれば人間が住むエリアへの侵害を防ぐ事に繋がってくるものと思います。
最近、餌欲しさに観光客を襲うといった事例や家の中に侵入して物色する事例もあると聞きます。この事態を招いたのはサルだけの責任ではありません。人間が放置した栄養価の高い野菜などの味を覚えた事で山よりも里に出没する機会が多くなったとも云われています。
『サルものは追わず』はちょっと字は違いますが、サルとの共存ができる社会を創っていく事が私たちも生きていく社会に繋がって行く事は当たり前といえば当たり前でしょうか。
△付近の様子です。20年前の様子を記録した写真を見ましたが、大きな木はほとんどありませんでした。


余談)
国道19号木曽町日義地籍で見た風景。サルが車に跳ねられて横たわっていました。その傍らにサルが一匹、車の往来を避けつつ、横たわった親と思しきサルを盛んに揺り動かす。だけども動かない。諦めて去っていくまで約30分。そのサルの顔は忘れる事ができない通勤時の一コマ。
伊那市には人間に殺された親を慕って、猟師の家に来る孝行サルの民話が伝わっています。
△現状について説明する住民代表と建設事務所及び町職員


特に今年はこの急傾斜地区に身を隠しながらサルがいつにも無いくらいに幾度となく出没しているとの事で、地区住民からも対策について要望が出ています。
建設事務所との事業調整会議は9月下旬に予定されていますが、小林木曽建設事務所長さんに要望したところ、それより前に現地を見ようという事で実現しました。
この正島坂は通学の子供たちや通勤の人が多く歩く場所です。今のところ農産物への被害に留まっているとは言え、JRを挟んで新庁舎があるなど、中心街に近いところでもあり、人的危害を及ぼすが危惧されます。
この群は、南の寝覚の床方向から木曽川沿いに北上してくるものと推察されます。高い木に登って先ず始めに。”斥候“のサルが来て様子を見て本隊を招いています。私はこの寝覚の床付近で畑をやっていたので、何度かその様子を見ていました。
『ヒュー、ヒュー』という声がして直ぐに本隊が来ます。畑を上も横も全部囲って畑を作っていた人に私が「今年はサルにやられなんで良かったね」と言うと、「明日あたりに取る」とのご返事がありました。一時間程して再び訪れると、さっきまであった玉ねぎがちょっと散乱していました。
『あ〜早めに取ったんだ』と思いましたら、隣の人が来て「30分程でサルにやられた」と落胆していました。何でも人間が出入りしていた入口に少し隙間があり、中に入ったサルが外のサルに渡していたと云います。連携プレーが出来るサルに脱帽ですし、人が出入りしていた様子を何処かで見ていたという観察力と知恵に脱帽です。
サルは隠れながら用心深く来襲しますが、とても頭は良い動物です。それを逆手にとって斥候が登る大きな木を伐るなど、彼らが来るルートの環境を変えてやれば人間が住むエリアへの侵害を防ぐ事に繋がってくるものと思います。
最近、餌欲しさに観光客を襲うといった事例や家の中に侵入して物色する事例もあると聞きます。この事態を招いたのはサルだけの責任ではありません。人間が放置した栄養価の高い野菜などの味を覚えた事で山よりも里に出没する機会が多くなったとも云われています。
『サルものは追わず』はちょっと字は違いますが、サルとの共存ができる社会を創っていく事が私たちも生きていく社会に繋がって行く事は当たり前といえば当たり前でしょうか。
△付近の様子です。20年前の様子を記録した写真を見ましたが、大きな木はほとんどありませんでした。


余談)
国道19号木曽町日義地籍で見た風景。サルが車に跳ねられて横たわっていました。その傍らにサルが一匹、車の往来を避けつつ、横たわった親と思しきサルを盛んに揺り動かす。だけども動かない。諦めて去っていくまで約30分。そのサルの顔は忘れる事ができない通勤時の一コマ。
伊那市には人間に殺された親を慕って、猟師の家に来る孝行サルの民話が伝わっています。
Posted by 大屋誠 at 11:46│Comments(0)
│上松町