2022年05月27日
「いのち」と「くらし」を守る砂防
26日上京して全国治水砂防協会通常総会、長野県砂防協会講演会に出席しました。通常総会は全国から参加しますが、長野県から70市町村を超える首長が集まり都道府県の中の出席では群を抜いていました。
△総会の様子、1枚目は森山会長、2枚目は来賓の加藤鮎子国土交通政務官の挨拶です。


通常総会では昨年の事業報告、決算報告がされ満場一致で承認されました。
総会後、県治水砂防協会飲み講演会があり、国土交通省三上幸三砂防部長さんから冒頭の表題でもある“「いのち」と「くらし」を守る砂防”と題して昨年の災害起こった災害の事などを中心にご講演いただきました。
昨年は972件の土砂災害が発生したとの事で、死者行方不明者33名、人家被害291戸の被害が生じたとの事、また、平成24年から昨年までの10年間はその前の10年と比べると約1.3倍に増えて来ていることが報告されました。
上松町においても宮戸地区において土石流が発生した件もこの中に入っていますが、本当にこれからの梅雨前線が活発化する中では警戒しなければなりません。
講演の中で砂防施設が機能を発揮し、被害を未然に防いだという事例が紹介されました。紹介されなかった中には入っていませんでしたが、前にも本ブログでも幾度となく紹介しましたとおり当町の滑川も第一砂防堰堤が機能しており、一昨年から5万立方の土砂を出して堤防にポケット呼ばれる余裕を持たせる工事を国の直轄事業として行っていましたが、昨年8月豪雨で9万立方の土砂を受け止めたとの事をお聞きしています。
それがなければ下流域の地区やJR、国道19号にどんな被害が出たのかと思うとゾッとします。引き続いての土砂排石を国にお願いしております。
そして土砂と一緒に流出してくる流木についても鋼管で流木を受け止めるスリット型の砂防堰堤が多くなって来ているとの紹介がありました。
また、ハード対策と並行して重要とされているソフト対策で事前避難して人的被害が無かった広島県広島市の事例が紹介されました。事前避難,間に合わなかった時に自宅2階など階上に上がる垂直避難で、平成30年度7月豪雨では20人の方が犠牲となった教訓を生かしてハード対策と合わせて住民避難の訓練を重ねて一人の犠牲者も出さなかったとの事でした。
全国治水砂防協会大野理事長さんからは“土砂災害と砂防”と題して土砂災害の深層崩壊などのメカニズム、土砂が川を閉塞させて天然が出来た時の怖さを海外の実際の動画でその事例をお聞きしました。
△大野宏之理事長

この時期は毎年『何事も無く無事で〜』と祈るばかりですが、昨年の静岡県伊豆市の事例のように自然の猛威は私たちの想像を超えてやって来る事を肝に銘じなけれならいと思う例年の総会と講演会でした。
皆さんも自宅、勤務先などが土砂災害警戒区域かどうかなど今一度確認して下さい。そしていざという時に避難する時に持参する物など今のうちに整理しておく事も忘れないで下さい。
△総会の様子、1枚目は森山会長、2枚目は来賓の加藤鮎子国土交通政務官の挨拶です。


通常総会では昨年の事業報告、決算報告がされ満場一致で承認されました。
総会後、県治水砂防協会飲み講演会があり、国土交通省三上幸三砂防部長さんから冒頭の表題でもある“「いのち」と「くらし」を守る砂防”と題して昨年の災害起こった災害の事などを中心にご講演いただきました。
昨年は972件の土砂災害が発生したとの事で、死者行方不明者33名、人家被害291戸の被害が生じたとの事、また、平成24年から昨年までの10年間はその前の10年と比べると約1.3倍に増えて来ていることが報告されました。
上松町においても宮戸地区において土石流が発生した件もこの中に入っていますが、本当にこれからの梅雨前線が活発化する中では警戒しなければなりません。
講演の中で砂防施設が機能を発揮し、被害を未然に防いだという事例が紹介されました。紹介されなかった中には入っていませんでしたが、前にも本ブログでも幾度となく紹介しましたとおり当町の滑川も第一砂防堰堤が機能しており、一昨年から5万立方の土砂を出して堤防にポケット呼ばれる余裕を持たせる工事を国の直轄事業として行っていましたが、昨年8月豪雨で9万立方の土砂を受け止めたとの事をお聞きしています。
それがなければ下流域の地区やJR、国道19号にどんな被害が出たのかと思うとゾッとします。引き続いての土砂排石を国にお願いしております。
そして土砂と一緒に流出してくる流木についても鋼管で流木を受け止めるスリット型の砂防堰堤が多くなって来ているとの紹介がありました。
また、ハード対策と並行して重要とされているソフト対策で事前避難して人的被害が無かった広島県広島市の事例が紹介されました。事前避難,間に合わなかった時に自宅2階など階上に上がる垂直避難で、平成30年度7月豪雨では20人の方が犠牲となった教訓を生かしてハード対策と合わせて住民避難の訓練を重ねて一人の犠牲者も出さなかったとの事でした。
全国治水砂防協会大野理事長さんからは“土砂災害と砂防”と題して土砂災害の深層崩壊などのメカニズム、土砂が川を閉塞させて天然が出来た時の怖さを海外の実際の動画でその事例をお聞きしました。
△大野宏之理事長

この時期は毎年『何事も無く無事で〜』と祈るばかりですが、昨年の静岡県伊豆市の事例のように自然の猛威は私たちの想像を超えてやって来る事を肝に銘じなけれならいと思う例年の総会と講演会でした。
皆さんも自宅、勤務先などが土砂災害警戒区域かどうかなど今一度確認して下さい。そしていざという時に避難する時に持参する物など今のうちに整理しておく事も忘れないで下さい。