2024年04月19日

鳥獣被害対策実施隊会議

 18日、鳥獣害被害対策実施隊会議がひのきの里総合文化センターで行われました。
 鳥獣害被害は、農作物被害や時には人に害を及ぼす事案が発生します。昨年の秋田県など東北ではクマが人を襲う事件が相次いで発生したことは記憶に新しいところです。
 国ではそうした事態を受けてクマを『指定管理鳥獣』として生息調査や駆除に係る費用を国費で支出する事にしました。
 実施隊は猟友会のメンバーが中心となって組織され、町の非常勤職員として活動していただきます。南部班、東部・北部班、西部班の3班に役場班を加えて33名で組織されます。
 猟友会の皆さんも高齢化が進んで、若いメンバーの確保に苦慮しているという実態がありますが、鳥獣の実状を一番知っている人であり、人里へのクマの出没時には頼りになる頼もしい存在です。
 最近は、クマ、イノシシなどの獣害に加えニホンジカが生息域を急速に拡大しており、植物の生態に影響を与えています。ニホンジカは、雪が深かった時は木曽山脈を越えることが出来なかったのですが、近年の温暖化の影響で伊那地方から入って来るようになりました。
 会議の挨拶の中でニホンオオカミ絶滅の話を例に食物連鎖の頂点にいたものが絶えるとその捕食されていたイノシシ、シカなどが増えて生態系が壊れる、それほど自然界のバランスは微妙な上に成り立っている。しかしながら、人のテリトリーを犯してくるものについては生息数を把握して対応しなければならないと話させて頂きました。
 国はクマを指定管理鳥獣に認定しましたが、ツキノワグマは既に九州地方では絶滅したと言われておりますし、中国地方や四国では絶滅寸前と言われています。
 長野県は“学習放獣”で捕獲したクマに唐辛子を主成分とした物を吹き付けて人が怖いものと知らせることで対応して来ました。これも方針転換するか協議が始まるようですので、その推移は注視していく必要があります。
 駆除等に当たっては危険が伴うものですので、隊員の皆さんには安全を第一に業務を遂行して頂きたいと思います。
△武居隊長に代表して辞令を交付しました。


△駆除に当たっての留意事項を真剣に聞く隊員の皆さん


  
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Posted by 大屋誠 at 08:10Comments(0)上松町