2020年07月09日

小康状態

 昨日の初めて発せられた大雨に関する特別警戒情報から一夜明けました。警戒情報は、昨日のうちに解除されましたが、大量の雨が地盤に貯まった状態となっています。
 町内においては赤沢自然休養林に通じる所で土砂崩れにより道路が不通となっています。また、その前の道路においても小河川が道路の路盤を洗って危険な状態であるので通行止めとなっています。
 また、沢水が家に入って来て床下浸水となった1戸となっていました。その世帯には避難指示が出されていましたが、本日の9時半に解除となり、避難勧告も含めて全て解除となりました。
 NHKで町の木曽川の様子が放映されました。それを観た皆さんからご心配のメールを頂きました。ブログを見て頂いた方も500人を超え、多くの方が上松のことをご心配頂いているのかと思いました。
 本当に感謝申し上げます。
 小康状態となったとはいえ、まだ予報では傘マークが連日並んでいます。何処で崩れるのかと正直いって不安な部分がありますが、今回の災害で起きる前から住民の皆さんから情報を頂きました。
 少ない職員で情報を得るには限界があります。そうした事を住民の皆さんにカバーして頂きました。まだ状況が動いている中では、一人ひとりにお礼を言う事はできませんが、防災・減災意識の高まりを感じました。
 「危機管理に百点は無い」と言います。まだその段階ではありませんが、この災害で得られた教訓は若い職員にとって貴重な体験になっていくものと思いますし、そうしなければなりません。
 今朝も朝から雨が降っています。二階の建設水道、産業観光課職員は現場に出て行って課長が居残って情報収集に当たっています。
 この後の備えが必要です。以前にも災害時の心構えとして「災害が起こる前に必要なのは想像力と創造力」だと改めて思いました。
△NHKで全国デビューした「大きな岩」です。大きな岩でなく「蛙岩(かわずいわ)」という立派な名前があります。幾多の洪水を経験して来た巨岩です。今回の大雨でも耐えました。



△すぐ下流の旧小川橋です。水の跡が残っていますが実際にはもう少し上まで水位が上がったと思います。



  
  • LINEで送る


Posted by 大屋誠 at 11:08Comments(2)上松町

2020年07月08日

今日は夜勤

 今日、夕方から雨の降り方が激しくなりました。日曜日から降り続けた雨が止む事なく降り続けています。
 土砂災害の恐れがあるという危険度の情報を表す5キロメッシュの紫色が西に位置する赤沢付近と東に位置する中央アルプスの麦草岳に線状降水帯の様にずっと居座ってかかっていました。
 そのゾーンは、住宅地とは離れた所にあるので、推移を危機管理課の職員と見ていました。
西小川の住宅のある集落にかかりそうなので、避難勧告等を検討していたところ、それとは離れた町に近い所で出水して床下に水が入ってきているとの情報が寄せられました。
 19時27分にそれまでの警戒本部から災害対策本部に移行し、対象世帯に避難指示を出しました。
町の何処の地域も連続した降雨量により土砂が相当量の水を含んでいると想像されました。
 また、他にも「周辺が泥臭い」などの情報が寄せられましたが、消防団や職員が水が濁っていないか、臭いというような異臭はあるかなど巡回して点検しました。
 20時になり、木曽川がダムの放水により急に水位が上昇したため、立町の諸原地区に避難勧告を出しました。これからの放流量を考えると桃山の観測地点で氾濫危険水位の13.5mを越えると予想されました。避難を呼び掛けたところ、8世帯12人の方が避難していただきました。また、町公民館にも、ご家族で自主避難される方などがおりました。
 その後、道路の冠水や石が道路に流れ出ているなど災害の前兆の様な報告が入ってきました。
 その間、消防団や職員が道路や河川の見廻りをしてその都度情報が入りましたが、現在夜の24時現在のところまでは重大事案に繋がる事は報告されていません。
 明日の朝になり詳しい状況が分かってくると思いますが、とにかく人命第一で消防団、職員が対応しております。
 他の町村でも、国道19号線の冠水による通行止め、361号線の土砂崩落などがあるとの情報もあります。
 明日の朝も雨の予想ですが、何とか早くまぶしい陽の光を見たいものです。明日の長野出張の予定もこのような事態ですので当然ですが、道路も不通、JRも動かないので全てキャンセルとなりました。
 対策本部の中で祈るような気持ちでブログをアップしています。

△今日、現場を見ようと訪れた“幅の津”地籍で、普段は少ししか流れていない水が滝の様になって道路をえぐっていました。



 


 
 

  
  • LINEで送る


Posted by 大屋誠 at 00:07Comments(0)上松町

2020年07月06日

慕情

 『慕情』という言葉、“慕わしく思う気持ち、特に異性を想う気持ちがある“と訳されています。演歌歌手の八代亜紀さんが歌った代表的なヒット曲の一つの題名でもあります。
 私も好きな歌の一つですが、サビの部分で「雨、雨、降れ、降れ、もっと降れ〜私のいい人連れて来い〜・・・」という部分があります。

 でも、この1〜2週間の雨にはうんざりするくらいです。うんざりするという様なものでなく、熊本県を襲った集中豪雨は特別養護老人ホームの入所者などで多くの方が氾濫した球磨川の犠牲となられました。また、山の崩れた土砂に埋れ犠牲となられた方がおられます。
 川に横たわる鉄道の鉄橋などを見ると昨年の本県の千曲川の光景が頭の中を駆け巡って思い出されます。
 最近の豪雨による被害は毎年起きていますが、災害の脅威に晒されることが多い九州地方は相当に土木対策が講じられているとともに、住民の皆さんの防災・減災に対する意識も高いと思われます。
 それでもこれ程大きな被害をもたらすとは。今日の報道で知りましたが、球磨川では過去400年で凡そ100回の大規模災害が発生しているという。4年に1回のペースで起きている事になります。
 そこに住む住民の皆さんでさえ「こんな雨経験した事が無い」と口にします。ここの所の雨は当町においても、もう少し降り続ければ同じ様な状況になる事もあったのではないか思います。

 最近、歳のせいか夜起きることがあり、雨が降る音が聞こえると眠れなくなってしまうことが多くなって来ました。つい、枕元の携帯で雨雲レーダーを見て一喜一憂してしまうこの頃です。
 そこに、飼っているかつては野良猫だった猫が、夜出て行きたいと騒ぐが雨を見てパトロールしたつもりなのか、窓の外を窺って戻ってくることを何回か繰り返して眠れないのに拍車をかける。
 そんな当たり前の日常を奪ってしまうのが、牙を剥いて襲うのが災害の怖さです。

 冒頭の『慕情』を歌う八代亜紀さんの出身地は九州熊本県八代市です。歌手名に「八代」と地元の名前を付けたくらい郷土愛のある方だと聞いた事がありますが、今回の被災地であり心配されていると思います。今後少しだけでも静かに人を想う降り方に早く戻って欲しいものと願うものです。
 今週も気が抜けない日が続きます。
△豪雨の度に登場していただく蛙(かわず)岩の今朝の様子です。頭まで被ると災害が起こると伝えられています。



△先々週の水が出た時です。




  
  • LINEで送る


Posted by 大屋誠 at 09:36Comments(0)上松町

2020年07月03日

お久しぶり上松技専校

 今年度の入校式にコロナ禍の影響で行けなかった上松技術専門校に急でしたがお邪魔させていただきました。

△正面玄関の様子



 今年も全国各地から39人の方がここに集い、毎日訓練に励んでいます。今年の入校生の特徴はうち2名の方は町出身者であると言うことだと思います。
 百瀬校長先生の話では今年度始まって直ぐに休校となった影響で夏休みはお盆の時くらいしかないとの事でした。
 皆んな一列に水場で並んでカンナ刃の研ぎに夢中になっている頃だと思いましたが、密を避けるため木工科と木材造形科と15分の時間差でのカリキュラムで行っているとのことでした。
 また、例年ならば今頃は実習棟で両科合同での実習でやるところを実習棟に加えて体育館も使って別れての実習体制とのことでした。
 時間外でしたので、二人の校生にしか会えませんでしたが、若い二人が体育館でカンナ作り、ホゾ作りなどやっていました。聞くと愛知県と兵庫県出身で、以前は建築をやっていた、ガラス造りをやっていたという事でした。カンナ刃の研ぎ技の凄さを表す「刃を持ってカンナの研磨台を振り落とさず出来るようになった?」と聞くと笑っていました。
 二人の若者は根っから物を作ることが好きなんだと思います。ハキハキと受け応えしてくれて眼がとても素敵でした。
△写真には残念ながら眼は写ってませんが元気のいい二人。きっといい職人の卵になるものと思います。



 皆さん頑張ってください!

  
  • LINEで送る


Posted by 大屋誠 at 16:34Comments(0)上松町

2020年07月03日

木の香あふれる

新庁舎建設に当たって利用される木材がJAS規格の認定が終わり、来週、木材納入業者から建設業者に引き渡されることから現物を見て欲しいとの話があり、木材が保管されている木曽官材市売に出かけました。

 官材市売の展示する場所はいつもひのきの香りが全身に頭から降って来て全身に浴びるような感覚になりますが、今日は新庁舎建設に使われる“木曽ひのき”が約1,390本ほど入っているので、いつにも増していい香りが全身を包んでくれます。

 木曽森林管理署のご協力も頂き、一昨年から木曽管内の国有林の中で選りすぐりの材を市に出して頂き、地元業者さんが買い求めて新庁舎建設の為に落札したものです。

 建設予定地は準防火地域であるため、燃えにくい材に加工する必要もあり、また、一定の強度が必要なためJAS認定が必要となり、いくつかの工程を経ての納入となりました。

△JAS認定の材、燃えにくい加工やJAS認定ができるところが限られており、岐阜、愛知県で行われました。積んでいる関係で逆に見えますが、JASのマークが見えます。



△一番長いのは6mです。



△ちょっと見えづらいですが、使う面を指定しています。木材は育って来た年数と同じくらいの年数で年々強度を増していくとされています。



 来週引き渡された後、プレカットされて建て屋の工程となって来ます。

   
  • LINEで送る


Posted by 大屋誠 at 12:52Comments(0)

2020年07月01日

社明(しゃめい)運動メッセージ伝達

 「社会を明るくする全国強調月間」が始まり、本日、社会を明るくする運動を進めている保護司さんや更生保護女性会の皆さんが内閣総理大臣のメッセージを携えて来訪されました。
 以前にもお伝えした思いますが、社明(しゃめい)運動は「社会を明るくする運動」を略した呼び方ですが、犯罪や非行を犯した人たちの更生に理解を深め、それぞれの立場で力を合わせ、犯罪や非行の無い明るい社会を築こうとする全国的な運動です。
 全ての方がボランティアで活動しており、若くして道を踏み外してしまった若者の相談に親身になって乗ったり、時には観察保護の身元引き受け人として活動しています。家庭環境が複雑化する中でこうした皆さんが陰で支えていただいていることに感謝したいと思います。
 プライバシー保護の問題があり、活動に神経を使うことも多いと思います。相談場所も自宅に行くと近隣の目もあることから、出来る限り配慮していく必要があるとのことでした。
 新型コロナの話題になり、感染者やその家族への中傷やデマが独り歩きしているなど、とにかく人権を傷つけてしまう事例が多く発生しているなど意見交換をしました。
 コロナ禍は怖いものですが、それと同じくらい人が傷つけ合うことが怖い社会、イコール暗い世相や社会を創ってしまいます。
 過去に犯した罪に深く反省しながら、何時迄も苛まれる人もいます。そうした人たちに手を差し伸べる寛容な社会の実現がコロナ禍や黒人差別などの今日的な問題を解決する事ができる唯一の道だと思います。

△村上会長さんからメッセージしっかりと受けとりました。


  
  • LINEで送る


Posted by 大屋誠 at 15:44Comments(0)上松町