2021年07月09日

水とダムについて考える

 今日は予めの予定だけでも3組の来訪客があり、いろいろなお話を伺う貴重な時間となりました。その中のお一人に国土交通省中部地方整備局木曽川水系ダム統合管理事務所の渡邊信也所長さんが岐阜市から遠路のところをお越し頂きました。
 木曽川水系ダム統合管理事務所は、この4月に発足したばかりの新しい部署です。木曽川水系とはいわゆる“木曽三川”(木曽川、長良川、揖斐川)の水系を指します。
 木曽三川は中部地方の暮らし、経済、産業、社会、文化と密接に関連しており、その水を管理することは地域にとってもとても重要です。
 今はリアルタイムで豪雨の警戒をしなければならないですが、この木曽三川は過去に幾多の豪雨による災害を起こしています。その一方で、人々の暮らし、農業生産、社会経済活動に必要不可欠な水を供給してくれています。
 その水を利用して用水、発電に利用する「利水」、氾濫を抑止する「治水」、そして両方の機能を持った「多目的」などこの水系には37ものダムがあります。管理者が国、県、水資源、発電事業者など幅広く、我が国でも最も多い管理者数と言われています。
 以前ブログでも取り上げたことがありますが、木曽川の増水対応で、「台風などである程度大雨が降った時に事前に放流できないか」という意見が首長から調整会議の席上出た時には「それぞれの目的があって難しい」との回答があり、解決の難しさを感じていました。
 ところが2019年10月の台風災害を受け、政府からダムを管理する関係機関、会社等に対して調整するようにトップダウン(当時の菅官房長官)により、全国各地のダムにおいて事前放流について協定が急きょ締結されました。
 そんな経過を経て、それを統合して管理するのが渡邊所長さんの部署です。37もの多くのダム管理者により管理されているのは木曽川水系だそうです。
 渡邊所長さんから所全体の事業概要の説明を受けるとともに、去る5月21に発令された土砂災害警戒情報時において、地元町村、県と連携して木祖村味噌川ダムの貯水量を調整して下流域の増水を防ぎ、その役割を果たしたという事について説明を受けました。また、市町村と連携して治水に取り組んでいきたいと申し出があり、これについて是非ともお願いしたいと話しました。
 また、出来れば木曽川の管理についても上流から下流まで国が直轄で出来ないかなどの意見交換をいたしました。
△渡邊所長さん




   
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Posted by 大屋誠 at 16:19Comments(0)上松町