2022年01月19日

8000キロ彼方で

 日本から約8000キロ離れた太平洋上に浮かぶトンガ王国の海底火山の噴火は太平洋沿岸の各地に津波の大きな被害をもたらしました。現地の詳しい様子は情報伝達手段が途絶している状況でまだ詳細の被害状況が把握できていないとの事です。
 火山の噴火といえば我が国で最大の犠牲者が出た8年前の“御嶽山噴火”が思い出されます。地球はまさに生きていると言わんばかりの今回の噴火による噴煙の影響で今後の気象に大きな影響を与えると警告する専門家がいます。
 先日の鹿児島県トカラ列島の噴火で軽石が流れ着いたという事で大きな話題となりましたが、今回の噴火はそれ以上に地球規模の気象に影響するかもしれません。
 このことで平成5年のコメ騒動のような事態を懸念する専門家がいます。フィリピンのピナテュボ山の噴火により地球の気温が0.5度下がり、我が国の夏が冷夏となり、コメが大不作となった事をお忘れでしょうか?タイ米の輸入で騒がれたといえば思い出すかもしれません。
 冷夏になれば地球温暖化の問題と相殺されるなど単純なものではないでしょう。それほど地球は私たちにバランスよく恩恵を与えているのです。
 また、同じく我が国から見て南方にインドネシア共和国があります。現在の首都ジャカルタから首都を移転するというニュースが報じられました。この背景には過密になった住環境や慢性的な交通渋滞などがあるようですが、この南から寄せられた“噴火”、“首都移転”の二つの出来事を合わせてみると我国に共通する危機管理が浮かび上がって来ます。
 必ず来ると言われている“富士山噴火”と“首都圏への機能集中”が日本全体のまさにアキレス腱ともいえます。以前から言われている首都機能、省庁の地方への分散化は以前よりもトーンダウンしていることは否めません。また選挙でも大きな争点ともなっていません。
 今回の新型コロナで国が進めようとしている情報化の推進、DXもそうした視点からの重要性を論じていく必要があると思います。地方分権、地方の活性化、中山間地域の振興、少子高齢化、人口減少など我国が抱えている解決への道はこうした事から具体的な姿が見えてくると思います。
 今は新型コロナへの対応で大変ですが、取り敢えずはそこに「全集中」し、新型コロナから学んだ事を生かす長期的な展望が求められていると言えます。
△平穏を祈って



   
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Posted by 大屋誠 at 15:22Comments(0)上松町