2019年04月24日

春に想う

私が住む田方(たんぼ)地区のJR沿いの町営駐車場で今年も桜が咲きました。新庁舎建設予定地に隣接する所で常盤地区に繋がる桜並木が毎年咲きます。


この桜を巡って新庁舎建設の地元説明会の折、また花が見頃になった最近、様々な意見を頂くようになりました。
ボランティアで自主的に落ち葉の片付けなどで毎日掃除をして見守って頂いている区在住の近隣の住民から「古木となっている。伐って欲しい」との声が3〜4年前から挙がる一方で、最近になって「残して欲しい」いう要望も寄せられています。
地区では落ち葉、花弁や花の軸を片付けるための機械も購入し、地区の清掃作業時や秋の落葉時期には毎日のように清掃をして舞い落ちたものを片付けています。また、桜特有のテング巣病にかかった時は枝を切り払うなど桜を見守って来た皆さんから「古木となっている。伐って欲しい。」との声が出て来ました。
当時、区の役員であった私自身、『命あるものは必ず終わりが来るので、それまではそっとしておいても・・』という気持ちもあり、当時役場には要望せずそうした声が地区内にあるという事だけを伝えました。一昨年、新庁舎建設予定地として決定した折にもずっと心に引っかかっていました。
桜並木のある場所は、昔、駐車場のあるレベルの低いところにあり、そこには小さな用水が流れていました。その頃は柳の木が植えており、桜の木は小さかったのであまり記憶にありませんが、植えられてから約70年が経過し、桜並木として町民の皆さんに親しんでいただいており、上松に春を告げる風景となっています。また、私もそうでしたが、夏には木に寄ってくるクワガタムシなどを親子で採るようなこともあり皆んなに親しまれて来ています。
地元説明会の折に、「残して欲しい」という要望が出された際、副町長から「出来る限り配慮したいが、実施設計が上がるまでは分からない」と回答しています。
最近の寄せられている伐採反対の声の中には全て伐ると誤解されている方もいるようです。
全国的にみても戦後一番多く植えられた桜のソメイヨシノを植え替えるという報道もされています。ソメイヨシノの寿命は60〜70年くらいと一般的に言われており、ちょうどこの桜もそうした時期を迎えているのも事実です。
実際、現地で桜の木を見ると安全面から対応する必要のあるものも見受けられます。また、工事の施工上どうして伐らざる得ないということもご理解していただく事もご理解して頂くよう努めなければならないと思っています。庁舎が完成した後に陽当たりなどを見ながら植樹していくことも一つの案だと思いますので、安全面を第一にしながら、景観も含め庁舎周辺の環境整備を皆さんとともに考えて行きたいと思います。

△同じ頃に植えられた正島地区の桜ですが、急傾斜地の為手入れが出来ずてんぐ巣病に罹り枯れています。






この桜は昭和25年の上松町大火直後に復興を願って植樹されたとの事で、約60年を迎えようとしています。


  
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Posted by 大屋誠 at 13:51Comments(6)上松町